ヒッチハイク旅行12日目〜ウィーンからブラチスラバへ withフレッド君〜

朝食をいただき、お世話になったママピルツさんとお別れをした。本当にありがとうございました。絶対また帰ってきます。

当初は2泊の予定だったウィーンに9日間も滞在してしまった。今日こそ動かなくては。

ウィーンの中心街まで歩き、Wi-Fiスポットを探して計画を立てる。そして、5日前に失敗した場所で前回のリベンジをすることに決定。

険しい高速沿いを歩くのは危なすぎたので、今回は別ルートで目的地へ向かった。

ガソリンスタンドに着いてすぐ、若者グループの車3台が目の前に停まった。自分と同じぐらいの年齢だっただろうか。10人ぐらいが車から外に出てきてタバコ吸い、酒を飲みながら非常に盛り上がっていた。それを突っ立って見ていると、1人が手で合図をして私を呼んだ。「そんなとこで何してんのー?」と英語に切り替えて声をかけてきた。私は近付き、ヒッチハイクをしているということを伝えると、何やら乗せてくれそうな雰囲気。他の1人が近づいてきて、「ハングオーバーって映画知ってる!?今それをやってて、ちょうど日本人を探してたんだよ!!」と言ってきた。適当に笑顔で「え!本当に!?」と言うと、「なんてねー!冗談冗談!笑」という返し。ノリがわからない。他の1人が「乗せて行ってあげるよ!」と言ってくれた。しかし、ムードメーカー的な1人が知らない言語でみんなに何かを言い、結局「まぁ頑張って!じゃあねー!」と言い、車に乗り込み何処かへ去ってしまった。相手が多すぎて対処しきれず呆気にとられてしまったのだが、乗せて行ってあげるよ!と言った彼にもう少し押せば乗れたかもしれないなと、あとになって思った。

そのあとは、Kindleを読みながらガソリンスタンドに入ってくる客を見定めていた。前回の失敗を考えるとなかなか声をかけ辛い。途中で本の内容に没頭しちゃったりもして、すでに2時間が経過していた。すると突然、他のヒッチハイカーが現れた。ダンボールを持っているし、彼はどう見てもヒッチハイカーだった。着いてすぐに彼は店の前にリュックを置くと、手当たり次第にガソリンスタンドにいる客に声をかけ始めた。非常に慣れているようだった。バシバシ断られていたが、全く動じる素振りも見せない。
タイミングを見計らって彼に声をかけてみた。私もヒッチハイクをしているということを伝えると、「え!そんなとこに突っ立ってるだけじゃ一生捕まえらないよ!ガンガン声をかけなきゃ!」彼はそう言った。確かにそうだろう。ヒッチハイカーには見えない私にすら彼は声をかけようとしていたらしい。でも車がないからおかしいなと思っていたようだ。

彼の名前はフレッド。年齢は訊かなかったが自分と同じぐらいだと思うので、このブログではフレッド君と呼ぶ。彼はウィーン出身で、1週間前まで2ヶ月間、ヨーロッパと西アジアをヒッチハイクで旅していたという。そしてなんとその走行距離計9000km。イランは危ない国だと思われがちだけど、実際に行ってみるとみんな優しい人たちばかりで、イランが危ない国だなんていう固定観念は本当に馬鹿げている!と何度も言っていた。
それから今までのヒッチハイクにまつわる話をたくさん聞かせてもらっていると、話の途中で急に何かを思い出したかのように携帯を取り出し、友達に電話をし始めた。その友達は日本語を3年間勉強しているから、日本語で話してみてよ!ということだった。というわけでその友達と電話をしてみた。またしても初めは英語しか出てこない。不自然すぎる敬語混じりの日本語で会話を楽しんだ。

電話を終えると、遠くでタバコを吸っているおじさん見つけたフレッド君は「ちょっとタバコもらってくる!」と走って行った。すぐさま私は「タバコなら持ってるよ!」と言い、フレッド君を呼び戻した。彼は交通費だけでなくタバコまで常にタダで吸っているのかと思うと面白くて仕方がなかった。

タバコを吸い終わるとすぐにフレッド君は声かけを開始した。気持ちいいぐらい全ての人に声をかける。母語であるドイツ語の会話だということもあるのだが、私が思っていた以上に声をかけられた人の反応は優しいものだった。誰も嫌な顔はしない。その行動は見ていて非常に勉強になった。

ものの数分もしないうちに、フレッド君は交渉に成功した。彼はプラハに向かっていたのだが、俺も今日は一緒にブラチスラバまで付き合うよ!と言ってくれた。

今回乗せてくれたのはコスタージュさんとシリさん。コスタージュさんはギリシャ出身で、シリさんはオーストリア出身だという。2人はとても仲の良いカップルだった。そして車内でのフレッド君のトークも素晴らしいものだった。一度も会話を絶やさない。その中でも一番面白かったのは、イランの通貨(イランリアル)は現在大暴落していて、1ユーロ=33000イランリアルだという話。35ユーロ(日本円で約5000円)もあれば、イランではミリオネアになれちゃうよ!と。そして実際に見せてもらった。

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これを見たヨーロッパ人は、10000円札を普段目にしている日本人より遥かに驚くことだろう。
フレッド君の軽快なトークで私の出番はほとんどないまま、車は次のガソリンスタンドに着いた。フレッド君は毎回乗せてもらった人の写真を撮っているようだったので、私も一緒に混じって撮ってもらった。

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コスタージュさん、シリさん、ありがとうございました。

ガソリンスタンドに着くと「まずは一服っしょ!」とフレッド君が言うので、私は厭わずタバコを渡した。今思えばタバコの貰い方まで非常に自然であった。
タバコを吸い終わる前から早速声かけをするフレッド君、そして即交渉に成功。プロだった。相手の懐に入り込むのがうますぎる。

次に乗せてくれたのはイゴルさんとカトリーナさん。スロバキア出身のお2人。
またしてもトーク力炸裂のフレッド君。私にとっては既に3度目だった話もあったが、それでも面白い。車内に飛び交う英語とドイツ語とスロバキア語。イゴルさんは写真家で、昔はヒッチハイクをしていた経験があるという。たくさん良い話を聞かせてもらった。

フレッド君は逆方向に来てしまったが今日中にプラハを目指すということで、イゴルさんの気遣いでプラハ方面沿いのガソリンスタンドに降ろしてもらうことになった。そして記念撮影。

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どちらの写真もフレッド君撮影だったため、彼が写っていないのが申し訳ない。

イゴルさんは写真家なので、本格的な三脚を用意して撮影。

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これで撮ってもらった写真は、あとでイゴルさんに直接コンタクトを取って送ってもらおうと思います。そしてこのカメラはCanonだったので、やはり日本の話題で盛り上がった。技術大国日本万歳。

お世話になったフレッド君に別れを告げ、私はブラチスラバの中心地まで送って頂いた。イゴルさん、カトリーナさん、ありがとうございました。

今日は完全に助けてもらってしまったけど、無事ブラチスラバに到着。

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ホステルの不思議なエレベーターのドア

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今日彼から学んだヒッチハイク術は非常に大きな経験になった。あんな風に声をかければ簡単に乗せてくれるんだ、という自信がついた。ありがとうフレッド君。またどこかで会えるといいな。

そして、このブログを書いているときフレッド君からLINEの返信が届いた。
「どういたしまして!最高だったよ!今プラハにいるよ!」と。
さっきブラチスラバでお別れをしてからまだ5時間しか経っていない。私が9日前にヒッチハイクを始めた場所に、彼はもう到着したようだ。


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