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ヒッチハイク旅行14日目〜ブタペストを目指して〜

ハンガリーの首都ブタペストを目指し、ブラチスラバのガソリンスタンドに来た。

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2日前のフレッド君を見習い手当たり次第に声をかけまくってみたが、2時間経ってもブタペストに行く人は見つからず。ここははよくないと思い場所を変えることにした。

高速沿いのガソリンを目指してひたすら歩く。

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そして到着。

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ここでも声をかけまくったが、みんな口を揃えて「ウィーンに行く」と言う。

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更に4時間が経過していた。

なかなかブタペスト行きの車は見つからない。
諦めずに声をかけ続けていると、とあるカップルが日本人という言葉に反応し、「こんにちは!」「さようなら!」「ありがとう!」と知っている日本語で返事をしてきた。どこに行くかと尋ねると、またしても「ウィーンに行く」と言う。この2人がブタペストに向かっていたら絶対イケただろうなあと思いながらも、「ありがとうございます。でもごめんなさい、ブタペストに行きたいんです。」と返事をした。

しかし私は考え直した。外のあまりの寒さに耐えきれず、今日はまたウィーンに戻るのもありだなと思っていた。
そして再びそのカップルに話しかけ、「計画変更しました!やっぱりウィーンでもいいので乗せてください!お願いします!」と交渉をした。彼女は「私も計画変更!今からブタペストに行くことにしたわ!」と咄嗟に返事をしてきた。もちろんこれはジョークである。
この人は面白そうだと思い、ジョークを受け流しながらも交渉し、ウィーンまで送ってもらえることになった。

今回乗せてくれたのはレオさんとアンドレアさん。レオさんは日本の格闘技が大好きなようで、柔術、合気道、剣道を習った経験があると言っていた。私も格闘技は大好きなので、車内の会話は非常に盛り上がった。日本の”変態文化”についてたくさん訊かれたのは面白かった。

無事ウィーンの中心地に降ろしてもらい、記念に撮影。

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レオさん、アンドレアさん、ありがとうございました。

またウィーンに来てしまった。Wi-Fiスポットを探しホステルを予約して直行。

ドミトリーではニュージーランド人とインド生まれのシンガポール人と仲良くなり、一緒に酒を飲みながら夜を過ごした。

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良い雰囲気。ラウンジで久しぶりに日本人にも会い意気投合。

ホステルでの出会いが非常に面白かったので、ウィーンに戻って来てよかったなと思った。

飲みすぎて酔っ払いながらの更新。


ヒッチハイク旅行12日目〜ウィーンからブラチスラバへ withフレッド君〜

朝食をいただき、お世話になったママピルツさんとお別れをした。本当にありがとうございました。絶対また帰ってきます。

当初は2泊の予定だったウィーンに9日間も滞在してしまった。今日こそ動かなくては。

ウィーンの中心街まで歩き、Wi-Fiスポットを探して計画を立てる。そして、5日前に失敗した場所で前回のリベンジをすることに決定。

険しい高速沿いを歩くのは危なすぎたので、今回は別ルートで目的地へ向かった。

ガソリンスタンドに着いてすぐ、若者グループの車3台が目の前に停まった。自分と同じぐらいの年齢だっただろうか。10人ぐらいが車から外に出てきてタバコ吸い、酒を飲みながら非常に盛り上がっていた。それを突っ立って見ていると、1人が手で合図をして私を呼んだ。「そんなとこで何してんのー?」と英語に切り替えて声をかけてきた。私は近付き、ヒッチハイクをしているということを伝えると、何やら乗せてくれそうな雰囲気。他の1人が近づいてきて、「ハングオーバーって映画知ってる!?今それをやってて、ちょうど日本人を探してたんだよ!!」と言ってきた。適当に笑顔で「え!本当に!?」と言うと、「なんてねー!冗談冗談!笑」という返し。ノリがわからない。他の1人が「乗せて行ってあげるよ!」と言ってくれた。しかし、ムードメーカー的な1人が知らない言語でみんなに何かを言い、結局「まぁ頑張って!じゃあねー!」と言い、車に乗り込み何処かへ去ってしまった。相手が多すぎて対処しきれず呆気にとられてしまったのだが、乗せて行ってあげるよ!と言った彼にもう少し押せば乗れたかもしれないなと、あとになって思った。

そのあとは、Kindleを読みながらガソリンスタンドに入ってくる客を見定めていた。前回の失敗を考えるとなかなか声をかけ辛い。途中で本の内容に没頭しちゃったりもして、すでに2時間が経過していた。すると突然、他のヒッチハイカーが現れた。ダンボールを持っているし、彼はどう見てもヒッチハイカーだった。着いてすぐに彼は店の前にリュックを置くと、手当たり次第にガソリンスタンドにいる客に声をかけ始めた。非常に慣れているようだった。バシバシ断られていたが、全く動じる素振りも見せない。
タイミングを見計らって彼に声をかけてみた。私もヒッチハイクをしているということを伝えると、「え!そんなとこに突っ立ってるだけじゃ一生捕まえらないよ!ガンガン声をかけなきゃ!」彼はそう言った。確かにそうだろう。ヒッチハイカーには見えない私にすら彼は声をかけようとしていたらしい。でも車がないからおかしいなと思っていたようだ。

彼の名前はフレッド。年齢は訊かなかったが自分と同じぐらいだと思うので、このブログではフレッド君と呼ぶ。彼はウィーン出身で、1週間前まで2ヶ月間、ヨーロッパと西アジアをヒッチハイクで旅していたという。そしてなんとその走行距離計9000km。イランは危ない国だと思われがちだけど、実際に行ってみるとみんな優しい人たちばかりで、イランが危ない国だなんていう固定観念は本当に馬鹿げている!と何度も言っていた。
それから今までのヒッチハイクにまつわる話をたくさん聞かせてもらっていると、話の途中で急に何かを思い出したかのように携帯を取り出し、友達に電話をし始めた。その友達は日本語を3年間勉強しているから、日本語で話してみてよ!ということだった。というわけでその友達と電話をしてみた。またしても初めは英語しか出てこない。不自然すぎる敬語混じりの日本語で会話を楽しんだ。

電話を終えると、遠くでタバコを吸っているおじさん見つけたフレッド君は「ちょっとタバコもらってくる!」と走って行った。すぐさま私は「タバコなら持ってるよ!」と言い、フレッド君を呼び戻した。彼は交通費だけでなくタバコまで常にタダで吸っているのかと思うと面白くて仕方がなかった。

タバコを吸い終わるとすぐにフレッド君は声かけを開始した。気持ちいいぐらい全ての人に声をかける。母語であるドイツ語の会話だということもあるのだが、私が思っていた以上に声をかけられた人の反応は優しいものだった。誰も嫌な顔はしない。その行動は見ていて非常に勉強になった。

ものの数分もしないうちに、フレッド君は交渉に成功した。彼はプラハに向かっていたのだが、俺も今日は一緒にブラチスラバまで付き合うよ!と言ってくれた。

今回乗せてくれたのはコスタージュさんとシリさん。コスタージュさんはギリシャ出身で、シリさんはオーストリア出身だという。2人はとても仲の良いカップルだった。そして車内でのフレッド君のトークも素晴らしいものだった。一度も会話を絶やさない。その中でも一番面白かったのは、イランの通貨(イランリアル)は現在大暴落していて、1ユーロ=33000イランリアルだという話。35ユーロ(日本円で約5000円)もあれば、イランではミリオネアになれちゃうよ!と。そして実際に見せてもらった。

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これを見たヨーロッパ人は、10000円札を普段目にしている日本人より遥かに驚くことだろう。
フレッド君の軽快なトークで私の出番はほとんどないまま、車は次のガソリンスタンドに着いた。フレッド君は毎回乗せてもらった人の写真を撮っているようだったので、私も一緒に混じって撮ってもらった。

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コスタージュさん、シリさん、ありがとうございました。

ガソリンスタンドに着くと「まずは一服っしょ!」とフレッド君が言うので、私は厭わずタバコを渡した。今思えばタバコの貰い方まで非常に自然であった。
タバコを吸い終わる前から早速声かけをするフレッド君、そして即交渉に成功。プロだった。相手の懐に入り込むのがうますぎる。

次に乗せてくれたのはイゴルさんとカトリーナさん。スロバキア出身のお2人。
またしてもトーク力炸裂のフレッド君。私にとっては既に3度目だった話もあったが、それでも面白い。車内に飛び交う英語とドイツ語とスロバキア語。イゴルさんは写真家で、昔はヒッチハイクをしていた経験があるという。たくさん良い話を聞かせてもらった。

フレッド君は逆方向に来てしまったが今日中にプラハを目指すということで、イゴルさんの気遣いでプラハ方面沿いのガソリンスタンドに降ろしてもらうことになった。そして記念撮影。

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どちらの写真もフレッド君撮影だったため、彼が写っていないのが申し訳ない。

イゴルさんは写真家なので、本格的な三脚を用意して撮影。

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これで撮ってもらった写真は、あとでイゴルさんに直接コンタクトを取って送ってもらおうと思います。そしてこのカメラはCanonだったので、やはり日本の話題で盛り上がった。技術大国日本万歳。

お世話になったフレッド君に別れを告げ、私はブラチスラバの中心地まで送って頂いた。イゴルさん、カトリーナさん、ありがとうございました。

今日は完全に助けてもらってしまったけど、無事ブラチスラバに到着。

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ホステルの不思議なエレベーターのドア

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今日彼から学んだヒッチハイク術は非常に大きな経験になった。あんな風に声をかければ簡単に乗せてくれるんだ、という自信がついた。ありがとうフレッド君。またどこかで会えるといいな。

そして、このブログを書いているときフレッド君からLINEの返信が届いた。
「どういたしまして!最高だったよ!今プラハにいるよ!」と。
さっきブラチスラバでお別れをしてからまだ5時間しか経っていない。私が9日前にヒッチハイクを始めた場所に、彼はもう到着したようだ。


ヒッチハイク旅行4日目〜ブルノからウィーンへ〜

Wi-Fiの使えないクソドミトリーを出て、まずはブルノ(Brno)の中心街に行ってみた。

昨晩はどの店も閉まっていて人も全然いなかったのだが
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朝になると人も増えてきた。
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ブルノはプラハに次ぐチェコ第二の都市と聞いて少し期待していたのだけれど、実際に来てみるとあまり栄えておらず、正直惹かれるものがなかった。どこにでもあるあのスタバがブルノにはないことにも納得がいった。
しかしせっかく来たので少しは観光しようと、一番有名なシュビルベルク城(Špilberk Castle)へ向かった。

坂道を登り
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途中でブルノの街並みを眺め

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シュビルベルク城に到着。

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どうしても2日目のプラハと比べてしまい、あまり感動することはできなかった。これは先月友達とスコットランドを旅行した時にもしばしば思ったのだが、旅行は順番が重要である。アーカート城、カウダー城という比較的ショボい城を見た後にあの莫大なエディンバラ城を見たからこそ、どの城もよかったと思えたのであって、順番がもし逆だったらそうはいかなかっただろうと。

観光よりも昨日で味を占めたヒッチハイクを一刻も早くしたくなり、車の拾えそうな場所を探して歩いた。

30分程歩き高速入口付近に到着。スケッチブックにWIEN(ドイツ語表記)と書く。

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昨日成功したのと同じ手段でガソリンスタンドで交渉しようと試みた。
しかしアナさんとヤロスラブさんのように見るから優しそうな人など見当たらず、なかなか話しかけることができなかった。

場所を変えて、昨日は捕まえることのできなかった「王道のヒッチハイク」に再び挑戦した。

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簡単には止まってくれない。
2時間ほど粘ったが、捕まえられるイメージさえ想像ができなかったので、他の方法はないかと作戦を練った。

やはり直接交渉が一番だろうと。
他のガソリンスタンドを探し、着いた勢いで給油中のおじさんに声をかけてみた。しかし、ウィーンとは逆方向に行くから、ごめん。と言われてしまった。

そこからは誰にも声をかけず、ガソスタに入ってくる人を見定め続けた。そして1時間ぐらい経った頃ようやく、この人は絶対イケる!と直感的に感じたおじさんに声をかけた。すると、乗っても構わないが、これからプラハに向かうのだと言う。最初の5kmぐらいは一緒の道を通るということがわかったので、次のガソリンスタンドまで乗せてください!と頼むと笑顔で承諾してくれた。

開始から3時間、今日初のヒッチハイクに成功。5分ほどの短い時間だったけど、とても優しいおじさんだった。

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少しだけ進んだ。

次のガソスタでも1時間程かけて見定めてから、イケる!と思った夫婦に声をかけてみた。
英語が通じなかった。初めての経験だった。英語なんて誰でも話せるものだと勘違いをしていた。奥さんには手を振られて断られたが、人生で一番ってぐらいの笑顔で旦那さんを責め、身振り手振りでコミニュケーションを取った。2人はウィーンには向かっておらず、30kmぐらい先で西に曲がると言っていることがわかった。次のガソリンスタンドでもいいので!と必死に伝えると、この先30kmはガソリンスタンドなど1つもないという。それでも諦めきれず、じゃあその西に曲がるとこで降ろしてくれても構わないという旨を伝えると、最終的に、まぁ乗りなよ!というジェスチャーを頂いた。結局2人の優しさで、その”西に曲がるところ”を過ぎた先にあるガソリンスタンドまで送って頂いた。言葉も通じないのにありがとうございました。

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3分の1ぐらいまで来た。言語の壁を超えたヒッチハイクで急に自信に満ち溢れ、5分も待たないうちにガソリンスタンドに入ってきた若めのカップルにアタック。
日本から来ました!今ヒッチハイクをしています!(ここでとびきりの笑顔) 乗せてもらえませんか?というと、全く躊躇う素振りも見せずに「もちろん!乗りなよ!でもタバコ吸うからちょっと待って!笑」と笑顔で即答された。そして2人はなんとウィーンに向かっている途中だという。
ついに来た。今日中にウィーンはキツイかもしれない、どこかで野宿をしないといけないかもしれないとまで思っていたが、なんとかなった。

ポーランド出身の彼氏さんと、イタリア出身の彼女さん。今まで多くのイタリア人と出会ってきたけど、こんな美人は初てだってぐらい美人な女性だった。そして彼女さんは日本のドラマ、ドキュメンタリー、文化など、日本の全てが好きだという。とにかく日本が大好きだというアピールをされまくった。将来日本語も学びたいと言う。
こういうとき、本当に自分は日本人として生まれてよかったなと思う。自分は何もしてないのに、日本人というだけで信頼され、礼儀正しい良い人だと思われる。確実に得をしている。海外での”日本人ブランド”は日本人が思っているより遥かに強い。

彼氏さんには「今日泊まるところは決まってるの?」と聞かれ、「決まっていませんが、後でマックに行ってWi-Fiを使って予約するので大丈夫です」と正直に言うと、「携帯使えないの?俺のWi-Fi使う?今ホステル予約しちゃいなよ!」と気を使ってくれ、最終的にその場で予約したホステルの目の前まで送ってもらってしまった。なんていい人達なんだ。別れ際に2人から「いつか絶対日本に行きたい!」と言ってもらえたので、連絡先を交換してお別れ。ありがとうございました。

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プラハからブルノ、ブルノからウィーンまでの道のり。
交渉した数5回。乗った車の数4台。考えてみたらまだ1回しか断られていない。しかもその1回は方向が逆だからという理由だ。
世の中みんな良い人ばかりなんじゃないかなと思えてきた。

2日目にして、ガソリンスタンドさえあれば必ず車を捕まえられる自信がついた。明日は1日中ウィーンを観光する予定。4人共同部屋の他3人が女子という環境の中、眠りにつきます。


ヒッチハイク旅行3日目〜ついにヒッチハイク初挑戦!プラハからブルノへ〜

ヒッチハイクが楽しみすぎて今日もあまり眠れないまま朝になり、荷物をまとめてドミトリーをチェックアウト。昨晩調べておいたヒッチハイクできそうな場所を目指した。
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BRNO(ブルノ)と大きく書いて…

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ここで挑戦することに。

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道路の脇に立ち、左手でスケッチブックを持ちながら右手を前に伸ばし、親指を立ててヒッチハイクのポーズをとる。

ガソリンスタンドにいた人にジロジロ見られて恥ずかしかったけど、10分も経つと人の目線なんてどうでもよくなった。

多くの運転手がこっちを見てはくれるものの、親指を下に向けて通り過ぎてしまう。最初に親指を下に向けられた時は「死ね」という合図を送られたのかと反射的に思ったが、こっちが親指を上げてるんだから下に向けるのは「ごめん無理」という合図なのだろうと、ポジティブな解釈をした。

30分程経過した頃、道路の脇の森からバックパッカーの2人が現れた。そしてスケッチブックを掲げている私を見つけるとすぐに近づいてきた。チェコ語で話しかけられたので分かりまへん顔をすると、英語に切り替えて話してきた。2人はチェコ人で、よくヒッチハイクを一緒にしているらしい。両者ともイギリスにはいないタイプのクソイケメンだった。世間話をした後、二手に分かれてヒッチハイク再開。チェコイケメンコンビは道路脇ではなく、ガソリンスタンドに入って来る客に必死に交渉していた。チェコ語強し。

それから1時間ぐらい経過しただろうか、車はまだ1台も止まってくれない。そして意外にも、チェコメンコンビも車を捕まえられずに苦戦していた。更にこの場所を良くないと判断したのか、別の場所へ移動してしまった。Good luck!と言い別れを告げた。

雨は降っていなかったが昨日に引き続き極寒だったため長時間外に立っているのはキツく、現地人でも捕まえられないのにヒッチハイクなんてできんのかよと少し不安にもなり、一旦ガソリンスタンドの向かいのコーヒーショップで休憩することに。

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風でビラビラしてウザいので紐で縛ってみた。

仕切り直して再開。今度はチェコメンを見習ってガソリンスタンドに入って来る客と直接交渉をすることに。
しかし、仕事の途中でガソリン入れに来ちゃいましたみたいな顔したおじさんばかりで、なかなか声をかけ辛い。人を見定めていたところで始まらないので、次入ってきた車に絶対交渉しようと決心したその時、ガソリンスタンドに止まっていた1台の車から男女が出てきた。女性はスケッチブックを持っている私を見てニコッと笑い、ガソリンスタンドの向かいのコーヒーショップに入って行った。

一目でイケると確信した。あの目は確実に私に興味を示していた。

この人達に交渉してみようと思い店の近くで出待ちをし、先程の男女2人に声をかけた。ヒッチハイクをしている日本人だということを伝え、これからどこに行くのかと尋ねると、「ブルノに行くけど乗るか?」という返答。まだ乗せて下さいと頼んでもないのに。
喜びが隠しきれず日本語で「よっしゃー!!!」と叫んでしまった。
既に店の中で、「あいつ乗せてやろうぜ」と話してくれていたんだろうなと感じたぐらい、すんなりと乗せてもらえた。

粘ること3時間、やっと乗れた嬉しさは言葉で表せないほどのものだった。初めてのヒッチハイク、運よく成功。

まずは車内で自己紹介。女性はアナさん、男性はヤロスラブさん。2人はカップルで、今日はブルノで開催される会社のパーティーに向かっている途中だったという。

ヤロスラブさんは英語が苦手であったため、アナさんに通訳をしてもらいながら会話をした。
まず最初にアナさんに聞かれた質問が「北海道、本州、四国?どこらへんに住んでるの?」である。普通の外国人は四国なんて知らない。
実際に来てみて感じる日本とヨーロッパの一番の違いは何か、日本人はホリデーなどで海外に行った時に会社の人にまでお土産を買わなければいけないのか、感染予防以外にも日本人がマスクをしている理由はあるのかなどなど、よくある質問からコアな質問まで多くのことを尋ねられ、全て正直に思っていることを話した。
よっぽど日本に興味があったのか質問は尽きず、リアルな日本人の意見は非常に面白がってもらえた。そして、6ヶ月勉強しただけでそんなに英語を喋れるなんて凄いと褒められたのは素直に嬉しかった。

アナさん特製のサンドイッチを貰った。

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めっちゃ美味しい!と言うと、「日本人は例え嫌いなものであっても、嫌と言えずに受け取るというのは本当?」と聞かれた。このタイミングでその質問!?と思いながらも、「ヨーロッパ人とは違い、嫌でも断れないのが典型的な日本人なのでそれは本当です」と答えたが、サンドイッチは本当に美味しかったので、「でも私は嫌なら嫌という人間であり、このサンドイッチは本当に美味しいです」と念を押した。もう1つサンドイッチをくれた。

チェコ産の飴も頂いた。

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「いっぱい入ってるから友達みんなに1つずつ配ってね。日本人はお土産を配らないといけないんでしょ?笑」と。伏線を回収してきた。

私たちの名前を日本語で書いて!と言われたのでひらがなカタカナ漢字で書き、ますます日本語に興味を持ってもらえたので詳しく説明した。

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ヤロスラブさんのヤロ(jaro)はチェコ語で「春」、スラブ(slav)は「祝う」という意味だそう。

何故ひらがなカタカナ漢字の3つをミックスして使うのか、縦書き横書きどっちなのかなどの質問にはもう慣れているのでスラスラと説明。そしてそれら全てを聞き返しながらメモを取る勉強熱心なアナさん、良い人すぎる。

日本語に興味のある外国人との会話でお勧めしたいのが、「ひらがなとカタカナは50個ずつあって、漢字は数え切れないけど、2〜3000種類の漢字を常用してるよ!」というフレーズ。中国人以外の誰もが驚愕する切り札。アルファベットはたった26個しかないから驚くのも当然だ。そして必ずと言っていいほど「だから日本人は頭がいいのか!」と返されるが、もちろんそんな訳はないので、「日本に生まれて日本で生きていれば誰でも覚えられるよ!」という補足を忘れてはいけない。
しかしこうして日本語に訳して字で表すと非常に図々しく見えてしまうな…。英語だとこの図々しさは消えて必ず盛り上がります。言いようです。

今夜会社のパーティーがあって、その後にロックバンドのライブもあるんだけど来る?という凄すぎるお誘いも頂いた。断る理由など勿論ない。行けるのであればもちろん行きたいです!と即答。すぐにヤロスラブさんが会社の人に電話をしてくれた。
しかし、残念ながらチケットがないと中には入れずそのチケットも余っていないとの回答。アナさんは、誘ったのに本当にごめんなさいと謝ってくれたが、そんな気を使わせてしまってごめんなさいと、こちらの方が申し訳ない気持ちになった。

途中のガソリンスタンドでトイレ休憩。一緒に写真撮りたい!撮ろうよ!とテンションの高いヤロスラブさん。まさか向こうから言ってもらえるなんて…と嬉しく思いながら「こちらこそお願いします!」と言い、撮影。

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プラハを出発してから3時間、200km以上の道程を経て無事ブルノに到着。

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別れ際に2人のフルネーム、電話番号、なんと住所まで書かれた紙をもらい、「次にチェコに来ることがあったら是非私たちの家を訪ねに来てね!」と言われた。
涙が出そうだった。ヒッチハイクをしてこんな良い人に巡り会えるなんて思ってもいなかった。
アナさんヤロスラブさん、今日は本当にありがとうございました。どんな形であれこの恩は必ず返します。